学校のテストには出ない、大切なコト
《どうすれば良い?》を考えさせてくれるグラフ
≪前頁≫で紹介したグラフでは、その動力源が、電気なのか、灯油なのか、それともガスなのかはよく分かりませんでした。
そこで、
-「家庭のどこから」ではなく、
-「どんな燃料から」
CO2が発生しているかに着目して整理したものが、次の「燃料種別CO2排出量」のグラフです。
(注:各燃料のエネルギー効率を表しているグラフではありません。)
家族みんなで考えよう
CO2は、どれくらい減らせる?
Q) | 勇太くんのおうちでは、週に1度(月に4回)近くのスーパーへ買い物に行く時にだけ車を利用しています。ある日、お母さんが、 |
「月に1回は、家族みんなで歩いて買い物に行こう」 と提案すると、家族はそれに賛成しました。 |
|
勇太くんの家の燃料種別の消費の割合が、上のグラフ通りだった場合、月に1度歩いて買い物に行くと、家庭から出るCO2の排出量を全体でどれくらい減らすことができることになるのでしょう? |
【答え】
27.0% x 1/4 =6.75%+ α です。
≪補足説明≫
たった1度、歩いて買い物に行くだけで、
1) 全体の6.75%ものCO2の排出量を削減できるだけでなく、
2) 手で荷物を持って歩くと重いので、無駄な買い物をしないようになります。その結果、ゴミの量も減ることになります。
また、他にも良い効果があるかもしれませんね。
家族に知って欲しいこと
電気はどんなものに消費されている?
先のグラフで一番大きな割合を占めていた「電気」に着目し、"どんなもの"が、"どれほど"の電気を消費しているかを表したのが次のグラフです。
グラフによると、一番電気を消費しているのは、エアコンであることが分かります。
「冷蔵庫」は、24時間365日動いているのに対し、
「エアコン」は、夏と冬の期間だけ、しかも人が家にいる時しか動いていません。
にもかかわらず、「冷蔵庫」に大差をつけて1位となっているのは、それだけ冷房や暖房が電気を消費する家電であることが想像できます。
子ども達に教えたいこと
エアコンの設定温度を1度変えるだけで10%も省エネ
「省エネ」を呼びかけるCMや広告が、「エアコンの設定温度」についてよく触れるのは、エアコンの電気消費量が一番多いからだと言うことが分かりました。
実際、エアコンの設定温度をたった1度変えるだけで10%の省エネにつながるのだそうです。
学校の授業では教えてくれないことは、お父さんやお母さんが家庭で教えてあげて下さい。(もちろん、教えてくれる先生もいます。)
【山本家の"節電"プロジェクト】
家族で上手に"節電"することができた、山本孝司さん(4人家族-埼玉在住)のお宅の節電方法をご紹介します。(メールありがとうございました。)
■ リーダー(2人)の設定:
友則(とものり-長男 [小6])& 美香(みか-長女 [小4])
■ 過去の平均的な電気代:
だいたい月11,000〜13,000円/月ほど
■ 節電方法:
電気代予算を12,000円に設定し、実際の電気代がそれよりも安く済んだら、その差額を成功報酬として、2人のリーダーのお小遣いとして渡しています。
■ 効果:
「電気のつけっぱなし」、「充電器の差しっぱなし」は、禁止事項で、子どもから厳しく注意されます。また、使っていない家電は、電源タップで完全にOFFに。それだけで、今では電気代が8千円台/月となってます。
でも、それ以上の効果があったのは、
1) 子どもたちが自主的に考えて行動するようになり、
2) 家族で居間で一緒に過ごす時間が増え、
3) 会話が増えたせいか、家族関係が良くなった(口喧嘩が減った)
ことです。
多くの家電製品には、タイマーやメモリー、内蔵時計など機能を維持する為、リモコンでスイッチをオフにしても、電力を微量ながら消費しています。「待機時消費電力」と言われるもので、家庭の全消費電力の7.3%も占めています。
現在は、省エネ家電として「待機時消費電力」がゼロの家電も増えています。
新しく家電を買い換える際は、是非「待機時消費電力」も意識していただければと思います。
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