学校のテストには出ない、大切なコト
大人になったらどうして仕事をしなくちゃいけないの?
「大人になったらどうして仕事をするんだと思う?」
こどもにそう質問すると、
「欲しいものを買うためぇー」
「生活するためにはお金が必要だから」
といろんな答えが返ってきます。
こうした質問に、こどもはこどもなりに答えを出そうとするんですよね。
お父さんやお母さんが思いつかないような、ユニークな回答もあるかもしません(^^)
大人になったら仕事をする理由
人間がもし野生生活を送ったら、30年しか生きられないそうです。
"野生生活"とは、簡単に言えば「お金を使わない生活」のこと。
お笑いタレント、よゐこの濱口優(はまぐち まさる)さんが、テレビ番組の中でやっているように、真冬の季節でも海に潜り、魚を獲っては「獲ったどぉ〜」と叫び、自分で火をおこして魚を調理して食べる生活が野生生活です。
食べ物だけでなく、住む家も、寒い季節に着る服も自分で作り、病気になった時には薬草も自分たちで探さなければなりません。
そうした野生の厳しい生活が毎日続けば、人は30年しか生きられない
というのも何となく分かるような気がしますよね。
しかし人間は知恵を働かせ、生活に必要な様々な作業を分担することに成功しました。
農作物を作る人、魚を漁る人、洋服を作る人、家を建てる人、そして病気を治す人 といった風に…
お互いに助け合い、協力し合う 社会という仕組みを築いたことで、人間は、本来の寿命の2倍も3倍も長く生きられるようになったのです。
スゴいと思いませんか?
蛇口をひねって水道の水を使い、買ってきた服を着て生活し、食べ物や生活必需品もスーパーやコンビニで手に入れて毎日を暮らすということは、
『社会の恩恵を受けて生活している』
ということになります。
そして、『社会』という仕組みの中で、さまざまな恩恵を受けて暮らすということは、
「自分も大人になったら
社会の一員として、他の人たちの役に立たなければいけない」
ということになります。
少し話が脱線しますが、
私は小6だったころ、自分のことを一人前だと思っていました。
何に対しても自分なりに意見を言うことができたし、電車に乗って埼玉から遠く離れた徳島や広島まで電車で行ったりしてましたので、
「お金さえあれば、なんでも自分でできる」という自信があったのです。
それで自分のことを「一人前」だなんて思ってたんですよね。
でも、それは大きな勘違いでした。
自分で自分のことができるなんて「当たり前」のこと。
人の役に立って、はじめて社会の一員となり、「一人前」になるのです。
社会で生きるとはそういうことなんです。
なので、最初の質問に戻りますが、大人になったらどうして仕事をするのか?と言えば、
- 「欲しいものを買うため」
- 「生活するためにはお金が必要だから」
という理由よりもまず、「社会の中で人の役に立つため」という理由が先に来るのだと思います。
【野球選手の社会貢献】
セ・リーグで「5年連続盗塁王」の記録を持つ阪神タイガースの赤星選手は、毎年 盗塁数と同じ数だけ、全国の病院や福祉施設に車椅子を贈る活動をしていました。(2009年に引退)
2003年から始め、2007年までに228台もの車椅子を寄贈。
「2008年は、30台以上を」とブログの中で目標数を宣言し、結果的に41台をプレゼントしています。
こんな話を知ってしまった私は、
阪神ファンではないものの、赤星選手が出塁すると「行けー、赤星ぃー!」と応援してしまったものです(笑)
ほかにも、シーズン中 球場に自身の専用シートを確保し、そこへ子供を招待したり、オフシーズンには、病院や災害地、福祉施設を慰問したり、少年野球をコーチしたりなど、様々な形で社会貢献をしている選手がたくさんいらっしゃいます。
「社会の中では、みんな助け合って生きているんだよ」
子ども達には、そう教えていきたいですね。
【関連ユーザーコラム】
1) 「ダルビッシュ有選手」 ・・・・・・(札幌市 会社員 ミユキ)
【補足】
お母さんがしている 育児も、ボランティアの清掃活動も、社会に貢献していることですので、これらは立派な『仕事』です。
(特に、育児は世の中で一番大切な仕事だと思います。)
逆に、ギャンブルで生計を立てていても、それらは社会に貢献するものではないので『仕事』とは呼べません。
『仕事』とは、「お金を稼いでいるか?」が基準ではないのです。