文字を小さく文字を大きく
 
大切なのは想像力(2/2) 社会・教育 千葉 会社員 くろっち 2009.09.01

ふとPC売り場に目をやると、
PCの前で先輩はまだ説明を続けていました。

その姿をなんとなく僕はずっと見てました。

しばらくすると、ご夫婦は買うPCを決めたようで、笑顔で先輩と一緒にお会計の列に歩き出しました。

すると突然怖い顔になってカウンターに戻ってくる先輩。

(やばい、目が合ってしまった…)

案の定「ちょっといい?」と言って、僕を売り場の裏に連れていきました。

「あのさぁ、お客さんに恥をかかせてどうするの?」

開口一発お叱りの言葉。

高齢のお客さんが"インターネットが欲しい"って言ったら、
PCのことあまり詳しくない人だなって想像つくよね。

なんなの?あの『インターネット売ってるお店なんてどこにもない』って答えは?
0点以下の対応だよ

(確かに…先輩がおっしゃる通り)

言い返す言葉などなく、
僕はただ「すみません」と謝るしかありませんでした。

「これからさ、高齢のお客さんの方が多くなるのよ。
 お客さんの1の言葉で10読み取る想像力持たないと。分かった?」

「はい」

「じゃあ、謝りに行くよ」

そう言うと、お会計の列で待っているご夫婦の所に僕を連れていき、

「先程は失礼しました。まだ入社したばかりで不勉強なところが多くて」

先輩の言葉の後に続いて、僕は「すみませんでした」と謝りました。

すると、そのお客さんから、

「たった今 孫に電話したら、インターネットは売ってないって言われたよ。
紛らわしいこと言ってすまなかったね」

と逆に謝られてしまいました。

「いえ、お客さんが今お会計されようとしているのは、インターネットですから」

と僕が言うと、お爺さんはニッコリ笑って、

「ありがとう」

と言ってくれました。

サービスカウンターに戻る途中、先輩は

「今のは100点よ」

そう言って僕の肩をポンと叩きました。

○ 連載「大切なのは想像力」 --- [1] | [2]

----------------------------------------------------------
イメージ写真、文中の下線、カラー等の装飾、並びに関連サイトへのリンクは、
Simple-HP側にて設定させていただいております。
コラムに対するコメントもお待ちしております。 一つの『コラム』として選考・掲載
致します。---《コラム/コメントの投稿》
  • 前頁に戻る