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花火大会(2/2) 社会・福祉 東京都 大学1年 まのか 2009.08.12

そして迎えた花火大会の日。

視覚障害の子どもたちの緊張をほぐす為、
花火が始まる3時間前に公園に集合。

そこで、ボランティの私たちと子どもたち家族は、一緒になってシリトリゲームをしたり、お話をしたりして過ごしました。

当日、私がサポートすることになったのは、
裕太くんという6歳の男の子と美佳ちゃんという4歳の女の子。

二人ともちょっと恥ずかしがり屋さんでしたが、

「将来は何になりたいの?」

と聞くと、裕太くんは 『コックさんのお手伝いさん』に、
美佳ちゃんは 『歌手』になりたいと教えてくれました。

裕太くんに

「どうしてコックさんじゃなくて、コックさんのお手伝いさんなの?」

と尋ねると、

「お兄ちゃんと一緒にレストランするから」

という返事。

裕太くんより4つ歳が離れたお兄ちゃんが、レストランのコックさんになり、
裕太くんはそのお手伝いをするという約束なのだそうです。

とても弟思いお兄ちゃんで、

「夜に起きてしまう裕太くんを心配して、いつも同じベッドで寝てるの」

とお母さんが話してくれました。

家族みんなが強い絆で結ばれているようで、
感動してしまいました。 (>_< )

あっという間に時間が過ぎ、いよいよ花火打ち上げのカウントダウン。

裕太くんと美佳ちゃんの間に座った私は、二人と手をつないで、
一緒になってカウントダウン。

「さん、にぃ、いち ―」

シュル シュル シュル ドーン、ドーン、ドーン

「わぁー」

二人の歓声を聞いて、横を見ると、
裕太くんも美佳ちゃんも ちゃんと空を見上げていました。
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他の子どもたちもみんな空を見上げている。

ドーン、ドーン、ドーン

辺り一面に花火の音が響く度に、
小さな手が私の手をギュッギュッと握ります。

二人とも全く同じタイミング...

その感触に、私は泣いてしまいました。 o(T^T)o

涙を拭きたくても手が離せず、花火は滲んで見えました。

仕方なく、眼を閉じて、花火を音だけで感じてみました。

ドーン、ドーン、ドーン

「花火ってね、目だけで楽しむものじゃないのよ」

叔母の言葉がその時判ったような気がしました。

○ 連載「花火大会」 --- [1] | [2]

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