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明けましておめでとう ≪ほのぼの≫ 大阪府 会社員 Y.Shibasaki 2012.1.11

「明けましておめでとう」

宮城の妹から元日に年賀状が届きました。

震災で夫と義母を亡くし、去年の3月から6月までは義父と子ども2人で避難所生活をしてきた妹。

今年は喪に服して年賀状はないものと思ってました。

私はちょっとビックリして妹に電話を掛けました。

「今年は新年の挨拶、控えなあかんちゃうの?」

すると妹は電話の向こうから

「"商売人、喪に服すのは一週間。
  生き残ったもんは、前向いて歩かなあかん"ってお義父さんに言われたわ」

と元気な声が返ってきました。

妹の嫁ぎ先は地元ではそこそこ有名な和菓子屋さん。

震災でお店は大破しまったものの、
去年の秋には引っ越し先でお店を再開させたお義父さん。

「うちな、決めたんよ。
  翔太(妹の息子)が大人になるまではうちがこの店継いで守るって」

亡くなった夫の代わりに妹が店の味を学び、4代目を継ぐのだそうです。

その決意を聞いて、胸が詰まりました。

私と7つ年が離れていて、小さい時はいつも私が手を引いていた妹が、
今はすっかりたくましくなって。

「姉ちゃん泣いとるん?ええなぁ、うちはもう出る涙ないわ。
  去年、一生分出し切ったわ」

妹の声にもう陰りはありませんでした。

「泣いてないで。姉ちゃんな、大阪からたくさん援護射撃したる」

「頼むでぇ。後ろからうちを撃たんといてな」

久しぶりに妹の声を聞いて、たくさん元気をもらいました。

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