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母のどんぶり弁当(2/3) ≪ちょっと涙≫ 東京都 高校2年 クーちん 2010.10.20

私は家に帰ると、すぐに
結婚して同じ市内に住んでいる一番上の姉に電話をしました。

「ちょっとお姉ちゃん聞いて!」

そう言って、私は今日のお弁当の話をしたのでした。

「…仮に私が何か悪いことしたからだとしても、
 今日みたいにお弁当で仕打ちするなんて
 ヒドくない!?」

すると電話の向こうで姉は笑いながら、
「それは勘違いよ」とひと言。

「あんたはね、間違ってお母さんのお弁当を持っていっただけよ」

「えっ…!?」

姉の想定外の返答にちょっとびっくりしました。

姉曰く、母のお弁当はいつもどんぶり弁当なのだそうです。

次女(高3)や私(高2)のお弁当のおかずには美味しそうな部分を盛り付け、
自分のお弁当には、包丁で切った後の端っこの部分や
見栄えの悪いところを入れているのだそうです。

「朝は時間がないでしょ。
 自分のお弁当は綺麗に盛り付けてる余裕なんてないの。
 だからいつもどんぶりご飯。しかも切れ端のおかずでね。
 私が高校生だった時も、お母さんはそうだったのよ」

全然知りませんでした。

「今はね、お母さんのことがよく分かるの。
 母親ってそういうもんなのよ」

姉の話で胸がギュッと締め付けられる思いがしました。

「久実、お母さんに文句言っちゃダメよ」

「うん、言わない。…っていうか、言えないわ」

私は姉の言葉に素直に答えました。

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