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父からのメッセージ (5) ≪ほのぼの≫ 埼玉県 高 3 あみぽん 2010.09.10

次の日も、朝起きると
食卓の上にお弁当が置いてありました。

ふたを開けると、そこには
昨日と同じおかずがいくつも並んでました。

まぁ父からすれば、
"お弁当を作った"という事実さえ残せばいいだけのこと。

中身なんてどうでもいいのでしょう。

私は昨日と同じようにとりあえずお弁当を学校に持っていき、また「食欲ない」と言って男子に食べてもらうことにしました。

(お腹空いたなぁ)

お昼の時間、空腹状態でヒトが食べているのを見ているのは、
さすがに辛いので、私はずっと窓の外を見ていました。

すると、

― あれ、今日のから揚げはちゃんと味が付いてる
― こっちの卵焼きもさぁ、昨日みたいにパサパサしてないよ

という男子の声。

(え?)

ちょっと気になり、自分のお弁当箱を引きよせて、
卵焼きを一つ食べてみました。

(ほんとだ。お母さんの作る卵焼きと似てる…)

ついでにから揚げもつまんでみましたが、
それなりに美味しく食べられました。

「お前んちの母ちゃん、料理下手だと思ってたけど、普通じゃん」

男子の一人がそんな風に言いましたが、
素直じゃなかった私は、今日のお弁当のデキは
単なる偶然だと思っていました。

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