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父からのメッセージ (3) ≪ほのぼの≫ 埼玉県 高 3 あみぽん 2010.09.06

お弁当のふたをそっと開けた私。

するとそこには、予想通り、可愛くも美味しそうでもないおかずが並んでいました。

(うわっ、きっついなぁー)

母が作るお弁当にはほど遠い…

でも、お昼時間にクラスで私だけお弁当なしでいるのは体裁が悪いので、仕方なく父が作ったお弁当を学校に持って行きました。

お昼になると、私は「食欲ない」と言って、同じ班の男子たちにお弁当を食べてもらいました。

― このから揚げ、何も味しないんだけど…
― 卵焼きもさぁ、なんかパサパサで旨みゼロだよ
― 全体的に塩気がなくて、病院食っぽくねぇ?

人からお弁当もらっておいて、言いたいことを言う男子たち。

でも、
「そのお弁当、うちの父親が作ったんだよ」
と言ったら、さすがに引くだろうと思ったので、私は黙ってました。

そしてその日は部活をお休みし、
母が入院する病院へと向かいました。

病室で点滴したまま寝ていた母に、

「おかあーさん」

と声を掛け、ベッドの脇に置いてあった円椅子に座りました。

目を覚ましました母は、私の顔を見てパッと明るい表情になり、

「心配かけてごめんね」と言って私を迎えてくれたのでした。

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