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お爺ちゃんの最後の仕事(2/2) ≪ほのぼの≫ 静岡県 高校2年 瑠璃 2010.05.18

ブルドーザーを止めたお爺ちゃんは、一人小屋の中へと入って行っていきました。

小屋の壁にはその年のカレンダーが飾られていたそうです。

今でもその小屋が、
子ども達の"秘密基地"として使われていたことが分かりました。

小屋の中を歩くと、

廃材で造ったテーブルに、
懐かしい同級生たちの名前が掘られていたそうです。

「大越、伊藤、えの、はーこん、あっちゅ…」

小学校を卒業する日、その仲間たちで
秘密基地を下級生たちに引き渡したことをお爺ちゃんは思い出しました。

でも、まさかその基地が代々引き継がれて
今でも使われているとは 夢にも思わなかったそうです。

お爺ちゃんは、子ども達の宝物である遊び道具を袋に詰め、
翌日小学校に持って行ったそうです。

そして工事も終盤に差し掛かった頃、お爺ちゃんは自ら役所に出向き、
元々設計図にはなかった一本の大きな支柱を
建設する道路のわきに立てる許可をもらいに行きました。

翌年の5月5日。

連絡が取れる、かつての秘密基地の隊員たち(=同級生たち^^)に声を掛けて
立派な鯉のぼりを購入し、それを空高く舞い上げたのだそうです。

「○○小学校の子ども達が健やかに成長しますように」

お爺ちゃんは、
基地のテーブルに使われていた廃材を加工してそうメッセージを彫り、
鯉のぼりの支柱に括り付けました。

お爺ちゃんはそれを最後の仕事として、会社を辞めたのだそうです。

ちょっとイイ話。

私の自慢のお爺ちゃんです。

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