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駅からの帰り道 ≪ほのぼの≫ 宮城県 自営業 フォンデュ 2010.03.26

東京の大学に進学することになった大○君。

その彼を仙台駅まで見送りに行った娘が、夕方6時過ぎに目を赤くして帰ってきた。

「ごはんいらない」

そう言って、
娘は自分の部屋にこもってしまった。

あとでお腹が空いた時に食べられるよう、私は小さなお結びを2つ作り、部屋に持っていってあげた。

暗い部屋の中、娘は机に突っ伏したまま。

「ここにおにぎり置いとくから」

そっと声を掛けて部屋を出ようとすると、娘は

「ありがとうママ」

と応えてくれた。でも、力のない声だった。

「送られる側より、送る側の方がつらいわよね」

気の効いた言葉が思いつかず、そんな言葉を口にした。

すると娘がまたシクシクしだしてしまった。

「いつもね、学校から大○と一緒に帰ってきてたでしょ。

 駅から家までの20分の距離がこんなに長いなんて知らなかった」

私は黙って聞いていた。

「失ってから気付くことって多いんだね」

まだまだ子どもだと思っていた娘。

しかし、いろんなことを経験し、悩んだり悲しんだりすることで、
少しずつ大人へと成長しているような気がしました。

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