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"もしも…"の話(2/2) ≪ちょっと涙≫ 千葉県 会社員 MiFiYu 2009.11.20

あれから十数年が経ち、
気づけば私もシングルマザーになっていました。

こういうのって遺伝するんですかね?

ただ私は母と違い、
こどもの前でぜったいに『もしも話』は口にしないつもりでした。

しかし、今年の春に母が他界。

息子と2人きりになってしまったいう事実に直面し、どうしようもない不安にかられました。

まだ息子は4歳になったばかり。

ほかに身寄りなどいません。

『私にもしものことがあったらどうしよう…』

それが不安で、息子が寝た後で声を押し殺して泣いたこともありました。

そしてある日、息子と一緒に歩いていた時、

とうとう禁句にしていたあの言葉を口に出してしまったのです。

『あのね勇哉、ママにもしものことがあったらね…』

『もしも?』

『例えばー、交通事故とか病気とか』

『だいじょうぶだよ』

『えっ?』

『そのときは、ボクがママをまもってあげる』

その言葉で足が止まり、そのまましゃがみこんで泣いてしました。

『だいじょうぶ?』という息子に、ちょとだけ時間をもらい、そして

『そうね。その時は…ママのこと助けてね』

と応えました。

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