キンちゃんのパパ
キンちゃんのパパ | ≪ちょっと泣ける≫ | 栃木県 | 会社員 | かりんとう | 2009.08.20 |
2つの町が、毎年合同で行っている夏祭りに、息子と娘を連れて行ってきました。
メイン会場の公園には、
綿アメやかき氷、焼きそばなどの飲食系の屋台と、ヨーヨー釣りや輪投げなどの子供相手の出店がたくさん並んでいました。
去年同様、子どもに500円ずつ渡し、
「今日だけ自由に使っていいわよ」
と言うと、「うん」と言って走り出した二人。
その背中に向って、
「お兄ちゃんは愛美と一緒に行動するのよー」
「公園から出ちゃダメよー」
慌てて言い忘れたことを付け足しました。(^^;)
去年、500円のほとんどを金魚すくいに使った娘。
今でも一匹、何故か青色の金魚が水槽の中で生きている。
「キンちゃん(←金魚の名前)1ぴきじゃかわいそう」
と言ってたので、娘はおそらく今年もまた金魚すくいをするはず。
一方息子の勇太は…あんず飴を一個買うだけで、残りは全部貯金。
今年もきっとそんなパターン。
締まり屋さんというか、ケチというか、子どもっぽくない。o(-_-;*)
自分のお金はぜーったいに使わない。
パチンコ好きだった元亭主にも、たまに衝動買いをしてしまう私にも似ていない。
(誰に似たのかな?)
そんなことを考えながら、
私は夜祭りの風景をカメラで撮っては歩き、撮っては歩きしていました。
しばらくブラブラしていると、勇太の声が聞こえました。
「おじさん、もう一回!」
声のする方を見ると、愛美の隣で金魚すくいをしている勇太がいました。
(へぇー、勇太が金魚すくいするんだぁ)
私は思わずファインダーを向けて"カシャリ"
その時、気づきいたのです。
勇太が狙っていたのはキンちゃんと同じ、青色の金魚。
「勇太ぁ、愛美ぃ」
私が声を掛けると、
「あっママー。見てー、キンちゃんのパパがいたのぉヽ(*'0'*)ツ」
娘は青色の金魚を指差しながら、そう言いました。
「パパを連れて帰ろうとガンバったけど、
パパ すばしっこくて愛美はダメだったのo(´^`)o」
「そうだったのぉ」
「それでね、お兄ちゃんにお願いしたら、
『パパはお兄ちゃんが連れて帰ってあげるから』って頑張ってくれてるの」
そのセリフに、深い意味はなかったと思います。
それでも、私の胸はギュッと締め付けられる思いでした。
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