幼稚園の保母さん取材記「今どきの園児たち」
転ぶ子がとても多くなった
保母さんたちの生の声
01. | 顔から転ぶ子がとても多くなりました |
うちの幼稚園では、午前と午後に園庭で遊ぶ時間があるのですが、ほぼ毎日のように転んでケガをする子がいます。昔は転んでも手や足に擦り傷を作る程度でしたが、今は顔を怪我する子が多くなりました。 | |
埼玉県 幼稚園 保母(キャリア6年) | |
02. | 走り方がおぼつかない子 |
走り方がおぼつかなく、また転んだ時に手が出ない子どもが多くなりました。先日も、転んで前歯を折ってしまった女の子がいて、ご立腹のご両親に平謝りしたところです。 | |
千葉県 幼稚園 保母(キャリア8年) | |
03. | 歩く練習はスキーの練習と同じ |
スキーを練習をする時に「止まる練習」や「転ぶ練習」をするのと同じで、歩くのも、「止まる練習」や「転ぶ練習」が必要なんだと思います。 昔の子は毎日たくさん歩き、走り回ってましたから、そんな「練習」なんて必要ありませんでしたけど。。。 今の子どもたちは、すぐに抱っこされたり、車に乗せられてしまうので、全然歩いていないんですよね。 |
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新潟県 幼稚園 保母(キャリア12年) |
保母さんからのアドバイス
「歩かせると可哀想だから」と、どこへ行くにも車を利用される家庭が多いようです。しかし、実際はその反対で「歩かせない方が可哀想」だと考えるようにして下さい。
"2歳の子は、2km歩けます。"
「歩くこと」で、足腰に筋力が付き、また脳の発達にもつながります。子どもを車に乗せることは、そうした大切な機会を奪うことになるということを是非知っていただきたいと思います。
また、「転ぶと危ないから」と、常に子どもと手をつないで歩き、子どもが転びそうになった時に、つかんでいた手をヒョイとつかみ上げ、「あぁ良かった」と思ったりします。
しかし、それが日常化してしまうと、転んだ時に「手を突く」という保身本能がなくなっていき、顔から転んで大怪我をするようになります。
「いつも手をつないであげないと危険」とつい考えてしまいがちですが、実は、「いつも手をつないであげることはもっと危険」ということになるということを知って頂きたいと思います。
車が通らない安全な場所では、手を離して歩かせることもとても大切です。転んで足を擦りむいて泣いてしまうかもしれませんが、それも大切な練習だと考えるようにしてください。
そして最後にもうひとつ。
公園や広場で走り回る子どもを見ると、反射的に「走ったら危ないでしょ」と止めてしまう親御さんがいます。
走るのも大切な運動です。
安全な場所では子どもを思いきり走り回らせてあげて下さい。
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